カー用品店でも売られているトラップネンド。少し洗車好きな方なら一度は使って見た事も多いはずな、水垢や鉄粉・塗装ミスト等を効果的に落とせる手軽なアイテムです。
「ネンド作業でつるつるスベスベ肌に!」「ワックスやコート作業の前にはネンドをかける」なんてお勧めもカー雑誌の洗車記事やカー用品店のPOPなどで良く見かける文言・・・・・・。
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しかし、必ず塗装にキズが入るのを知らない方が結構多い。
セラミック繊維や研磨物を混ぜ込んで作られたネンドを、水等を掛けながら塗装面で滑らせ(削り)、塗装に付着している鉄粉やミスト等を削ぎ落としつつ、粘土の表面に移し変えていく原理なので、塗装から剥れた鉄粉やミスト等の硬い異物は、ネンドに張り付いた瞬間塗装を傷つけながら移動していく事に・・・・・・。例え流水をかけながらでも、洗剤や泡等で滑らせても、こまめにネンドを練りこんでも、どんなに使用法通りにやっても、塗装から異物が剥れた次の瞬間に原理的に塗装にキズが入るのです!。

「え?自分はキズなんか入ってないよ?」と思われている方も結構おられる様ですが、光源の問題で見えなかったり、ちゃんと確認しない内にワックスなどを塗りこんで隠れてしまっただけかもしれません。しかし、確実に塗装にはキズが蓄積して行っている訳です。
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じゃ、どうしても入ってしまうネンドキズはどうするか?塗装の研磨しか手はありません。
手軽に売っていたり、お勧めされていたりするトラッップネンドですが、後の工程に塗装の研磨を予定されていない場合は使用しないほうがお勧めです。単純に鉄粉の除去だけが目的の場合は、鉄粉除去用のケミカルの方が塗装に優しいので、そちらを使用するのがお勧めです。
トラップネンドで「WAX前にネンド作業」はまさしく罠ですな。